
ソロシナリオ「××の花嫁」
NPC 陶器の花嫁
陶器で出来た女性(NPC)は貴方が昔捨てた陶器の人形である。
あなたが彼女を捨てた頃(任意だが、高校に入学したあとである)までの事をすべて知っている。
貴方が大好きで、捨てた理由を教えてもらうためにニャルに頼んで呼んでもらった。
壊してもらうか、ずっと一緒にいると言ってもらうか。
その答えを知りたいと思っている。
推奨なし:RP必須
テキストセッション3時間ほど
NPC
陶器の花嫁 職業:陶器 年齢:??
STR:4 DEX:13 INT:8 アイデア:40
CON:4 APP:18 POW:3 幸 運:15
SIZ:5 SAN:0 EDU:6 知 識:30
H P:5 M P:3 回避:26 ダメージボーナス:0
《回避》 51% 《こぶし(パンチ)》 65%
《精神分析》 81% 《追跡》 40%
《目星》 75%
導入
なんやかんやで寝る。
その際、途中に自室が探索場所に出てくるため、少し行動をしてもらった方がいいだろう。
また、眠る直前に
「ずっと、いっしょ」
このような声を聞く。
だが、その声がどのようなものかは思い出せない。
【最初の部屋】
描写
目を覚ますとそこは真っ白な部屋だ。
中央には椅子があり、少女が座っている。
奥には黒の扉と白色の扉とがある。
彼女は貴方を見つけると、嬉しそうに笑い、椅子からおりて近寄って来る。
その際、彼女の容姿を伝えるといいだろう。
よく遊んでもらっていたのが小学生、良くても低学年なので、それくらいの見た目や話し方が好ましい。
あと幼女はみんなの心を癒すので幼女だとみんな警戒を解いてくれた。
また、彼女との会話が一番の脱出の鍵なので、名前は?と聞かれた時に「探索者がつけて!」と頼むとよいだろう。
その名前は「以前も探索者がつけた名前」という設定にし、のちのちに使うこととなる。
同時に、したしさを出すために彼女は探索者を下の名前で呼び捨てにするかもしれない。
★仲良くなってもらうのがポイント
ロールプレイの基盤としては、彼女は探索者の持っていた陶器の人形なので
自分が相手を知っていること。
あなたも私を知っていること。
人らしい考え方をしないこと。
あなたと遊びたいとしきりに言うこと。
これらを徹底すると良い。
〇黒い扉の先に行こうとすると悪臭がする。
聞き耳成功で嗅いだことのある臭い、クリティカルでゴミ収集車などで知っている匂いだとわかっていい。
彼女はその扉に近づくことを嫌がる。
〇白い扉の先は子供部屋だ。特になんの音もしない。
※椅子に目星とかしたら任意で陶器の椅子ですよとかヒントをあげてもいいかもしれない。
【子供部屋】
描写
扉を開けるとそこは子供部屋のようだ。
小さめのベッドと、勉強机、本棚がある。
また、奥には白い扉がある。
※ここの部屋は陶器人形は知っている。
そのため、聞けばあなたの部屋だと答えるかもしれない。難易度調整のために任せる。
ベッド…探索者の性別にあったもの。
勉強机…簡単な宿題と、日記が置いてある。
棚…児童書や写真たて、ぬいぐるみや人形が置いてある。また、図工で使うようなトンカチが手に入る。(探索者らしいものを置いても良い)
※写真立てには旅行先の写真が飾ってある。
顔はピンぼけでイマイチよく分からない。
〇目星で、写真の子供は人形のようなものを持っていることに気づく。
d100で数値が高ければ、もしくはアイデアで自分も行ったことがある景色だと思う。
日記
「4がつ15日
しょうがっこうでおともだちがたくさんできました。
こんど、すきなものをがっこうではっぴょうします。
××××をもっていこうかな。」
「5がつ5にち
ゴールデンウィークだから、すこしりょこう。
××××もかばんにいれたし、たのしいといいな。××××がいないとさみしいもん」
「8月21日
日きって、すぐにかくのわすれちゃう。
でももっ体ないから、さいごまでかこう。
××××はいまでもだいすき。一ばんのしん友。」
「4月7日
小さな頃の自分の持続力のなさにびっくりしてる。
中学生になりました。お父さんは何か感動してた。
学校の制服はセーラー(探索者の性別にあわせてよい)です。
小学校の時の友達も沢山。
流石に××××とは遊ばなくなったけど、まだ部屋の中に飾ってる。」
「1月14日
たまに思い出したように書くのはちょっと楽しい。
今は高校受験中。
現実逃避に日記を書いてます。
高校受かったら子供部屋を改装して色んなものを処分して、ちゃんと高校生らしい部屋にするんだ。
お母さんもお父さんもいいって言ってくれたし。」
「2月11日
一般受験受けてきます。
お守り、すごく迷ったけど、××××をカバンに入れておこうかな。」
「2月18日
受かった。」
※のちのち「どうにかして人形を持ち帰りたいとあがき」引き返した場合、この××の部分は探索者の最初に決めた陶器人形の名前になっているだろう。
宿題に名前はないが、中を見ると小学生のひらがなの練習から高校受験問題まで教科や学年問わず書いてある。
※この部屋は高校に受かり、模様替えするまでの部屋であるため、それを示唆したいだけだ。
ベッドの下は特に何も無い。性別を教えるためのものでしかない。
何か生やしてもいいかもしれない。
【あなたの部屋】
描写
部屋を開けると、あなたの部屋だ。
机、棚、(探索者の持っていそうなもの)、ベッドがある。また、奥には見覚えのない黒い扉と白い扉がある。
※ここの部屋のことは陶器の人形は知らない。
初めての場所にきょろきょろするだろう。
机…スッキリと片付き、高校の教科書や仕事の資料などがある。
棚…本やCDに埋め尽くされている。
申し訳程度に家族写真が飾ってある。
写真を見ると、耳鳴りがする。
そして、写真の中のあなたの手元が次第に焦げていく。
あなたの耳に悲鳴がこびりつく。
「家族、家族って言った、カぞク、置いていかないで、いや、イや、助けテさみし、い、家族、愛しテ、愛してル、───」
その悲痛な声は心を抉るように脳裏に焼き付き、耳から離れない。次第に収まった後も、貴方は落ち着かないだろう。
1/1d3
※聞き耳
最後にあなたの名前を愛おしげに呼んだのがわかった
クリティカルで陶器人形の声とそっくりだとわかっていい。任意で教えてもいいだろう。
ベッド…目星で、隅っこに陶器の欠片が落ちているのに気付く(ゴミ袋に投げ入れた時に割れ、転がったものだ)
※奥に行くまでに陶器人形が自分の持ち主だと分かっていいだろう。そのように行動すると良い。
【陶器の部屋】
白い扉の先をくぐると、
ひび割れ、黒くなった陶器の壁の部屋だ。
部屋はおもちゃ売り場のように棚で埋め尽くされ、同じ人形が置いてある。
じっと空虚のような目があなたを見る。
無数の無機質な目。
恨むような、そんな。
気のせいかもしれないが、あなたは居心地が悪くなるだろう。
1/1d2
その中の一つ、煤けたボロボロの陶器を彼女は持つ。
任意のタイミングで聞いてくるだろう。
「ねえ、探索者さん」
「どうして人って、ものを捨てるのかな」
捨てた理由を伝えると、彼女は告げる。
これからも一緒にいるか、私を壊すか
分岐
→理由を答えない
答えないでいると、彼女は俯き、そう、という。そして、持っていた陶器を落とす。
その破片を拾うと、彼女はあなたに攻撃してくる
負ける→
彼女は幸せそうに、膝をついたあなたを抱きしめ
「人間は感情なんて持っているからダメなのよね」
そういって貴方を持っていた陶器の破片でさす
end 「無感情の花嫁」 ロスト
勝つ→彼女は狂ったようにどうして、どうしてと言いながら音を立てて崩れていく。
当たりには焦げた匂い。いや、悪臭。
ひどく腐ったようなむせかえる匂いが立ち込める。
同時に、彼女の記憶が一気に流れ込んでくるだろう。
愛されていたこと。
大きくなったあなたが見向きしなくなったこと。
ついにはとある拍子に砕け、破片が見つからないからと袋に入れられ、処分されたこと。
砕けていく体。
熱い。
痛い。
燃やされていく感覚と腐った匂いがあなたにまとわりつく。
1d3/1d6
そして、世界は音を立てて壊れていく。
聞き耳→「愛して欲しかった」
end 「ゴミ箱の花嫁」 生還 SAN回復なし
壊す→「ありがとう。捨てられるより私は幸せ」
そう言って彼女は微笑む。
次第に頬にひびが入り、黒く焦げている。
同時に、彼女の記憶が一気に流れ込んでくるだろう。
愛されていたこと。
大きくなったあなたが見向きしなくなったこと。
ついにはとある拍子に砕け、破片が見つからないからと袋に入れられ、処分されたこと。
砕けていく体。
熱い。
痛い。
燃やされていく感覚と腐った匂いがあなたにまとわりつく。
しかししだいにそれも薄れていき。
世界が壊れていき、彼女は崩れていく。
あなたは目を覚ます。
ベッドのそばを見ると、陶器の欠片が落ちている。
聞き耳→「あなたが持ち主で幸せだった」
AF:陶器の心臓 所持していると幸運+20
end 「幸せの花嫁」 生還 SAN回復2d3
一緒にいる→彼女は嬉しそうに柔らかに微笑む
pow対抗。×5で成功すれば、貴方は目を覚ますことが出来る。
成功→彼女は貴方の固まっていく様を見ていたが、やはり幸せではないと自ら自分の陶器を叩き割る。
その瞬間、同時に、彼女の記憶が一気に流れ込んでくるだろう。
愛されていたこと。
大きくなったあなたが見向きしなくなったこと。
ついにはとある拍子に砕け、破片が見つからないからと袋に入れられ、処分されたこと。
砕けていく体。
熱い。
痛い。
燃やされていく感覚と腐った匂いがあなたにまとわりつく。
しかし、それもうすれていく。
ベッドのそばを見ると、陶器の欠片が落ちている。
聞き耳→「あなたが持ち主で幸せだった」
AF:陶器の心臓 所持していると幸運+20
end 「幸せの花嫁」 生還 SAN回復2d3
失敗→あなたの体は固まっていく。
貼り付けたような彼女の微笑みだけが最後の光景だ。
聞き耳→「これでいっしょ」
end 「陶器の花嫁」 ロスト
悪臭を放つ黒い鉄の扉エンド
→そこはごみ捨て場であり、彼女は近づこうとすると嫌がる。
開けると彼女の記憶が一気に流れ込んでくるだろう。
愛されていたこと。
大きくなったあなたが見向きしなくなったこと。
ついには拍子に砕け、破片ご見つからないからと袋に入れられ、処分されたこと。
砕けていく体。
熱い。
痛い。
燃やされていく感覚と腐った匂いがあなたにまとわりつく。
1d3/1d6
入る→
彼女は悲痛な声を上げる
「どうして!遊んで欲しかっただけなのに!お願い、おねが、たすけて、あそんでよ、
連れていって、また、外に、おね、が……」
その声はあなたの脳裏から離れない
目が覚める。
貴方が目を覚ますと、
無数の陶器がこちらを見ていた。
恨むような、無機質な目。
「ズットイッショ」
その声は遠くで、近くで響き。
しかし、見られている気配がずっと続くだろう。
1d6/1d10
end 「執着の花嫁」 生還